ネットで漂流　宝島さがし

　ークリックで開閉します。ー

　　　　　　閉じる

タレントや国会議員として活躍した中山千夏さんが「私のための原発メモ」4月20日を
公開しています。電気料金のカラクリが興味深かったので引用させていただきます。
　　　　　　　　↓　ここから　↓
電力会社が喜んで原発をする仕組みは、ほかにも準備された。原発をすればするほど、おもしろいほど儲かるように、法を作った。
法（電力事業法）が定める電力会社の儲け（利潤）は、売れ行きとも景気とも関係ない。レートベースに一定の利潤率をかけた額だ。レートベースが高いほど儲けは上がることになるわけだが、 そのレートベースとは。
　＝固定資産＋建設中資産＋核燃料資産＋繰越資産＋運転資本＋特定投資

私は理解に時間がかかった。経理に強いひとならすぐぴんとくるだろう。
建設費が高く、建設期間が長く、高額な核燃料を膨大に備蓄し、研究開発などの特定投資にも莫大な費用がかかる原発は、レートベースが高い。したがって利潤が高い。それら費用がかかればかかるほど利潤は上がる。
おそらく、原発は安全ですという宣伝も、レートベースになるんじゃないか。それなら、
タレント文化人に高いギャラを払ってＣＭを山ほど作れば作るほど、儲かる。
電気料金はといえば、必要経費に利潤を足して、電力販売量で割った数字だ。つまり利潤が高ければ電気料金は高くなる。原発の電気料金の単価は、ほかのどの発電よりも高い。
客が苦しんでも怒っても、放射能まみれになっても、電力会社は平気だ。東電なら東電の電気を、その地域の者は使うしかないのだから。客の機嫌などどうだっていい。儲かるかどうかは、客の意見と関係ないのだから。ただただ、経費をかけて原発を増やせばいいのだ。　　　　　　↑　ここまで　↑

この内容を見て思ったのは、どうも原発が一番儲かる＝一番経費をかけてるということ。
となると、この計算は?　→ 原発再稼動しないと…電気料金３６％増って本当なの？
次に、コスト削減や改善に取り組まない方が儲かるということ。しかも地域独占
そして、すべての尻拭いは国民が請け負う仕組みだということ。
費用→電気料金に転嫁されるだけです。たとえ電力会社の責任で費用が増えたとしても、その分もこれだと結局 電力会社の利益につながります。まさに丸儲けのような～

各電力会社が株主総会を無事乗り越えたあとは、「賠償スキーム」の行方が注目です。東電が債務超過にならないように、電気料金の上乗せや公的資金(税金)を投入する案で進んでますが～。 このスキームも電気料金の考え方に似てるように見えてきました。 そんな中、東電の社長の退職金が５億円とは何というか、シラける話です。
関西電力の筆頭株主である大阪市を代表して、平松市長が「電力がどう不足するのか内訳を示して欲しい」と関電社長に回答を求めました。橋下知事も同様の疑問をぶつけました。　答えは「府県別の電力データ取っていません」。　でしたが、
夏本番を前にして計画停電しない方針が出たようです。(7/8)
電力会社の場合、気がつけば市民が株主だったりします。国民の知る権利もあります。
料金体系から考えても、もっと物申すという部分があってもいいのかも知れません。

中山千夏さんの話は続きます。
大手新聞テレビは相変わらずボケているけれど、週刊誌や小さい新聞、地方紙のなかには、はっきり原発批判を打ち出すものも出てきている。
それよりなにより、ひとびとが変わってきたのをひしひしと感じる。
それにつれて、地方自治体が、変わってきている。
そして世界では、もっと急速に脱原発への方向転換が起きている。　　　←　ここまで

長い目で見て少しづつでもいい方向に向かって欲しいです。　原発60基分の自家発電も都市伝説で終わらないように。　→ 電力会社の利権を奪えば「脱原発できる!」
ところで中山千夏さんといえばこの歌です。　　　♪あなたの心に　　　では。

　ークリックで開閉します。ー

　　　　　　閉じる

玄海原発が再稼働しそうです。いかにも穏便に済ませたいように見えた、住民不在の異質な説明会だけで、了承を得たということにするんでしょうか。
やらせもあったとか　→　九州電力が“やらせ”メール/国主催の説明会_★阿修羅♪
どこの原発でも何がしかのトラブルはあるようで、玄海原発ではこんなことが
　→　12月9日 佐賀玄海原発 放射能漏れ事故マスコミ報道規制
「報道による公表値は4倍になっていますが、玄海から数百キロ以上離れた宇和島市などで500倍の値が観測されているのです。」の部分は非常に気になるところです。レベル５相当の事故では？という疑いに対して「本事象による環境への放射能の影響はありません。」やはりお決まりの対応だったようです。このトラブルの後４ヶ月の点検＋様子を見る？を経て、再稼働するということです。周辺では白血病の人数が明らかに多いとの指摘がある原発でもあります。　　→　玄海原子力周辺で白血病が多い

「安全は国が責任を持つ」と言った玄海原発の３号機がMOX燃料によるプルサーマルで、放射能漏れ疑惑の原発です。福島原発では３号機がプルサーマルです。
核燃料サイクルに貢献すると言われてますが、どうなんでしょうか。
石油同様 有限の資源であるウラン燃料を再利用することで資源の寿命を延ばす。
また、使用済み燃料の分 増え続ける”余剰のプルトニウム”は国際公約上 問題なので再利用して減らす必要もあり、原発村はサイクルの実用化を急ぎます。これが成功しなければ使用済み燃料の行き場がなくなり、深地層中へ最終処分することになりますが、10万年保管できる場所がどこに？　六ヶ所村にあるのは再処理工場で、各原発からの使用済み燃料で満杯です。　＊新たにむつ市に中間貯蔵施設の計画があります。
うまくいっていない核燃料サイクルの主役が高速増殖炉です。運転中にプルトニウムを新たに作り出して燃料を循環させるというものですが、実験炉もんじゅが散々で、９５年のナトリウム漏れ事故以来久々に 再始動したと思ったら炉内に装置を落としてしまい、最近 回収にやっと成功したぐらいで何の成果もありません。冷却用の液化ナトリウムは、水や空気に触れるだけで即 事故につながるという代物です。

もう一つがプルサーマルで、使用済み燃料からプルトニウムを取り出し劣化ウランと混ぜ合わせたMOX燃料を通常の原発で使用します。ただ再利用と言っても使用済み燃料の１～２％だけで、核廃棄物は逆に増える方向ですから、核燃料サイクルに貢献とは言い難いです。それでも高速増殖炉が実用化のメドが全く立っていないため、プルサーマルを強引にでも進めているのが現状です。使用済み燃料が各原発で増え続けているのも何とかしたいはずです。敷き詰め直してスペース確保する動きもあるぐらいですから。
プルサーマルの問題　 ご参考に　→　福島老朽原発を考える会　（フクロウの会）
この記事で注目なのが　使用済MOX燃料の行き場がない　です。
佐藤栄佐久元福島県知事がこだわったのがここです。回答がなかったようです。
六ヶ所村への移送もできず、冷却期間も5～10倍かかるとも言われるMOX燃料。
地下処分できる温度になるには150～500年、何世代もの間 留め置くしかありません。
(今回の事故では３号機の運転期間は５ヶ月程度だったため、崩壊熱は小さく済むかも
　 知れません。)　　　さらに コストはウラン燃料の10倍以上
使用済み燃料を英仏の再処理工場などでMOX燃料に加工してもらい、船で輸送しているためです。発電コストは通常の原発とプルサーマルで分ける必要ありそうです。

手間とコスト、厄介な廃棄物 ・・・こんなプルサーマルを進めなければいけないというのは、既に事業として行き詰っているようにも見えます。設計図の段階で必要な、使用済み燃料の終点の答えが未というのが結局 解決できない問題を増やしているような～
さらにMOX燃料は、燃え方にムラがあったり制御棒が効きにくかったりと安定性に欠けるため、事故が起こる危険性が比較的 高く、事故による放射能毒性も何倍にもなる恐れがあります。
”超ハイリスク ハイリターン 隠蔽つき”の原発は、債券なら格付け A は到底無理。
気づいた以上、今まで通り国策であっていいのか、議論を深めてもらいたい時です。
　→　核サイクル "原子力が支える村"...六ヶ所村の真実
　→　プルサーマル計画の現状と問題点 2008.5.29　＊PDF
　→　佐藤栄佐久元福島県知事　2011年3月20日 – Web Iwakami